逆流性食道炎を起因とする口臭対策

ここでは逆流性食道炎によって発生する口臭をどのようにして抑えていくかを紹介していきます。

まず、逆流性食道炎がなぜ起こるのかというと、食道と胃を遮断している弁がうまく動いていないから、です。

本来ならば食べ物が食道から胃に入ってくる時だけこの弁が開いて胃に食べ物が入っていくのですが何かしらの原因によってこの弁が常に開いてしまうことによって胃液が逆流してしまっていると考えられます。

この弁の働きをコントロールしているのが下部括約筋[かつやくきん])という筋でありこの下部括約筋が弱っていると弁が開いてしまう可能性が高くなります。

また、胃液が多ければ当然それだけ逆流する量も多くなるので胃液、胃酸をコントロールすることも重要になります。

つまり、下部括約筋の働きを正常にして、胃酸を抑えることが逆流性食道炎を改善させるために必要ということになります。

胃酸を抑えるためには?

医者にお世話になっている方は胃腸薬や制酸剤を処方されているはずですが、医者にかかる程では無いけれど、という方にお勧めなのが重曹水です。

重曹水は口臭改善に効果的なためマニュアルでもお勧めしておりますが、もともとは制酸薬として販売されている商品です。

そのため当然、胃酸を抑える働きもありますので、重曹水をしっかり飲むようにして下さい。

重曹水の作り方

重曹は工業品を避けて最低でも食品用、出来れば医薬品の重曹を使うようにしましょう。
ドラッグストアで重曹もしくは炭酸水素ナトリウムありますか?ときけば大抵のドラッグストアには置いてあります。

3グラム~5グラム程度の重曹を500ml~1リットルのペットボトルに入れて溶かします。
後は小まめにそのペットボトルの水を飲むようにすればOKです。

重曹は塩分がかなり含まれているので飲みすぎには注意です。
具体的には重曹の量×0.7が塩分です。

3グラムで2.1グラム、5グラムで3.5グラムの塩分量となります。
減塩が必要な方は重曹の量を1グラムにする等の調整をして下さい。

下部括約筋の機能を取り戻すには?

胃腸と食道を隔てている弁がうまく働くようにならない限りは胃酸の逆流を抑えることは出来ませんのでこの下部括約筋の機能を正常にすることが何よりも重要になります。

下部括約筋は自律神経の働きによるところが大きいです。
過度のストレスやホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れてしまい下部括約筋もうまく機能していないという可能性が考えられます。

そこで、まずは自律神経を整えることが重要になります。

自律訓練法を使う

自律神経を整えるために現段階で最も有効と当方が考えているのは自律訓練法です。
精神コントロールの方法は実際に色々あるのですが何となくやっている実感が無いという方法も多いです。

この自律訓練法の場合には重感と温感までは比較的マスターしやすいですし、実際に重たい、温かいといった感覚を感じることが出来るので実践しやすくまた習慣化しやすいというメリットがあります。

毎日、自律訓練法を実践してから、もしくはしながら就寝するという習慣をつけるだけで自律神経の乱れをかなり改善させることが可能になります。

自律訓練法の詳しい方法はマニュアルに記載していますのでそちらを参考にして下さい。

エクセサイズ(運動)を取り入れる。

運動は精神面、身体面の両方に良い影響を与えさらに口臭軽減も期待出来ます。
これは胃腸を始めとする内蔵自体を強化する働きが運動にはあるため、です。

基本的に血液が滞っている部分に炎症が起こったり、問題が起こります。
これが鼻炎だったり歯肉炎だったりとも関係するのですが、この炎症部分は必ず細菌の巣窟にもなってしまうため、口臭の大きな原因にもなります。

運動をすることによって、体全体が活性化されて血流が改善しますので、このような鬱血も改善されていき、口臭にも良い効果が現れるということです。

マニュアルではステップごとに少しずつ運動を取り入れていくことを推奨しておりますので、まだ運動をしていないという方は少しずつ取り入れてみて下さい。

温冷浴法等も血流改善、皮膚や内蔵強化という意味では同様ですが、このような身体活性化に役立つものを少しずつ取り入れていき体質自体を改善させていきましょう。

特殊な呼吸法で横隔膜を鍛える

こちらは少し変わった手法でマニュアルには取り入れておりません。
2007年~2010年の間、販売していた旧マニュアルにて紹介していた方法です。

一部の方より胃腸の調子がよくなった、逆流性食道炎が改善したという報告があったので、ここで紹介します。

今のマニュアルでは取り入れていないのは、大きな声を出す必要があるので出来る場所に限りがあるため廃止にしました。

体内活性化の呼吸法

腹式呼吸を意識して一気に息を吐き切る呼吸法です。
この時、息を一気に瞬時に吐くのですが同時に大きな声を出すようにします。
(どうしても声を出せない環境ならば息を吐くだけでもOKですが声も出した方が効果高いです。)

腹の底から出来るだけ低い声を出すようにします。
あーっ、えーっ、おーっ、のように声を出して下さい。いいやすい母音でOKです。

自分が野生動物だと思ってとにかく低く大きな声を出すようにして下さい。
この時、体が大きく動くはずです。
体が全く動かないという場合には一気にうまく息を吐ききれていません。

1秒程度で全ての息を吐き切るつもりで声を出して下さい。

これを1回として10回を1セットとして3セットくらい実践しましょう。

大声を出せる環境にはない人も多いと思いますのでその場合は息だけ吐くようにして下さい。

ただし息だけを吐く場合には実際には横隔膜をしっかり使えていないことが多くなるので、とにかく息を吐ききることと体が大きく動いているかを確認してください。

この時の注意点としては頭、腰や背骨を動かして体を動かさないようにして下さい。
重要なのは体自体は完全脱力して息を吐いた際の呼吸筋、主に横隔膜が大きく動くことでその反動で体が動くということなのです。

同時に腹筋も鍛えられるので胃下垂にも効果があるようです。
胃腸に問題がある場合には非常に有効な方法ですのでぜひ実践するようにしてみて下さい。