塩化亜鉛溶液は口腔内のどこにでも使用出来る万能薬と紹介しましたが、
ガーゼ治療にも使ってよいのかという質問がありましたのでシェアしたいと思います。
ガーゼ治療に塩化亜鉛は使用出来ない
結論から言いますと、塩化亜鉛溶液をガーゼ治療に使用することは出来ません。
ガーゼ治療の特徴はガーゼを鼻の炎症が起きている粘膜に当てることにあります。
ガーゼには炎症を抑える薬剤、液体を染み込ませている訳ですが(コロイダルシルバー等)、
これが鼻の炎症に長時間、直接作用させることが出来るため効果が上がる訳です。
塩化亜鉛はシルバーや馬油等の一般的に炎症を抑える、抗菌作用のあるものと違って、
長時間、患部に塗布する必要がありません。
作用が強力なため、ガーゼ治療で長時間塩化亜鉛を鼻に詰めてしまうと、著しく炎症が悪化したり、嗅覚障害等の副作用が懸念されます。
実際に以前に塩化亜鉛でガーゼ治療を試してみたら数日間、臭いを感じなくなってしまった、
という報告も頂いております。
ガーゼ治療をする場合には、塩化亜鉛を使用することは絶対にやめて下さい。
(当然、アストリンゴゾールもガーゼ治療には使用出来ません。)
塩化亜鉛は擦るだけでOK
鼻は炎症を起こしやすく、構造が複雑なため、治療が非常に困難な患部です。
そのため、ガーゼ治療による地道な治療を勧めている訳です。
もしも、塩化亜鉛を使用する場合には綿棒で鼻を擦るように塗布するようにして下さい。
塩化亜鉛の場合には作用の特性上、このようなわずかな塗布でも鼻の治療として効果があがります。
そして、綿棒で塗布するくらいならば上記のように炎症の著しい悪化や嗅覚障害等の問題は起きません。
(病院で6スポットとして塩化亜鉛を鼻や耳、扁桃等に使用する治療がある訳ですから安全性は高いです。)
上鼻道よりも上に嗅覚を感じる部位があるので、その部分へ塗布すると嗅覚障害が起きる可能性があるので注意です。
始めは綿棒に馬油を塗って、鼻を探る練習をすると良いと思います。
下鼻道、中鼻道、上鼻道と3通りの通り道があることが分かるようになります。
ただし、鼻が炎症で詰まっていると、それ以上入っていかないので、
3通り全ての道が分かるようになるのは、炎症がある程度収まってから、になります。
口腔内ケアの効率化
その他の成分(シルバーソリューションや馬油等)では綿棒で擦って塗布する程度ではほとんど効果が出ませんので、
シルバーソリューションや馬油を使う場合には必ずガーゼ治療をする必要があります。
一番お手軽な方法として重曹水での鼻うがいという手もありますが、
これは口臭がかなり軽減している人、上咽頭炎や鼻炎等、上咽頭や鼻に炎症が無い人向けの方法です。
重曹水程度では上咽頭や鼻のしつこい炎症を改善させることは出来ませんので、
炎症体質の場合には塩化亜鉛によるBスポット(上咽頭治療)+綿棒で鼻への治療、もしくは塩化亜鉛(アストリンゴゾール)によるBスポット(上咽頭治療)+ガーゼ治療のいずれかの治療が重要になります。
ガーゼ治療は時間も非常に取られることもあり、習慣化させるのが難しいので口腔内ケアを効率よく済ますには不向きな治療法と言えます。
口臭改善のためには口腔内ケアだけを重視すれば良い訳ではなく、食事や体内活性化等の体質改善が非常に重要になります。
それを考慮した上で、最も効果の面と効率化(時間短縮)の面のバランスが良いのは
塩化亜鉛で口腔内ケアを全て済ませる方法なのです。
現状ではアストリンゴゾールで手応えを感じたら、何とかして塩化亜鉛を入手して、
塩化亜鉛で口腔内全体をケアしていく方法が最も効率的です。